イザナミ

発売元:ツクヨミ
商品内容:ソフトウェア 価格:158,000円
5段階評価:C (普通)

イザナミはパイロン、検証くんと同様の、システムトレード検証用ソフトである。

発売順は、パイロン→検証くん→イザナミという順番であり、このイザナミには最後発として、それなりの期待をもって購入に踏み切った。

というのも、検証くんには、パイロンにはない資金管理機能が搭載されており、この資金管理機能は日本のシステムトレード界を激変させたといっても過言ではないほど、強力かつ重要なものであった。


しかし、このイザナミは、私の期待を見事なまでに裏切ってくれた。

結論からいえば、このソフトはシステムトレード検証ソフトとしては、全く役立たない。

理由は大きく2つある。


1つめは、そもそも取り扱っている株価データに重大な誤りが多いこと。

日本株は現在4000銘柄弱が上場されているにも関わらず、なぜかイザナミでは3000銘柄ちょっとの検証しか出来ない。

そして致命的なのは、過去上場廃止になった銘柄の、時系列データがそっくりそのまま欠落してしまっている。

これでは、上場廃止になる銘柄は全て事前に分かっているとう状態、つまり未来の上場廃止銘柄をすべて知っている状態でのバックテストとなってしまっているため、検証結果自体が大いに歪んでしまうのは間違く、実際のトレードを想定した検証とは、程遠いといえるだろう。

販売元に問い合わせを行ったものの、「そういう仕様になっています。」という、システム屋にありがちな回答しか得られなかった。



次に、2つめの大きな問題は、このイザナミが資金管理機能と呼ぶ機能にある。


イザナミのWEBサイトには以下のような記述がある。


バックテストは全ての銘柄に個別の投資資金を用意してテストするのに対して、最適分散投資は全銘柄に対して唯一の資金を用意してテストします。
 
実際の資金量を考慮した検証です。
 
バックテスト結果から得られる勝率、利回り、投資回数などの運用成績をキーにして、その時、どの銘柄に投資していれば最高の利益が得られたのかを調べます。
 
例)
 過去 n日間の集計で、勝率が100%、利回り2%以上、投資回数8回以上の銘柄に分散投資

投資する銘柄がはっきりしているので、実際の運用にも利用できます。



この記述は、システムトレードを実際に行っているものからすると、あまりにおかしなことをやっていることに気付く。


検証段階で、成績が良かった銘柄のみを抽出して、検証結果を表示していたら、それは、まったくもって検証結果として意味を持たない。

案の定、実際に運用を開始したら、すぐに最大ドローダウンを更新してしまう。
(これは実際に、フォワードテストで体験済み。過去最も成績の良かった銘柄を数銘柄抽出しているのだから、当たり前。)


資金量を制限した形でバックテストを行っているが故に、資金管理機能と呼べなくもないが、検証くんのそれと比べると、お話にならないというのが率直な感想。


事実、当サイトの訪問者からも以下のようなコメントをもらっている。

●イザナミの最も大きな欠陥は、上場廃止等になった銘柄を、過去データから排除してしまっていることです。

この時点で致命傷を抱えています。

また検証くんは、例えば500万の資金に対して、銘柄優先順位をユーザーが決めて運用します。

一方、イザナミは全銘柄を検証し、その中から最も勝率の高かった銘柄群を500万円分抽出し運用するということをやります。

これだけ書いて意味が分からないのなら、悪いこと言いませんから検証くんを使用しているに越したことはないです。

逆張り、順張りで非常に重要な、突入条件も設定できませんし、根本的に「投資で勝ちたい。」という欲求をもった人間が作り出したソフトとは思えません。


●これは決定的ですね。ストラテジーの期待値を見誤るわけですから、見栄えのよいストラテジが作れるソフトを売ろう、ということですね。
バックテストとしては誤差ではなく、最悪の設定ですねユーザーにとっては。


●イザナミですか・・・まあいろいろな検証ソフトがでてきて当然ですが、あくまでも個人的意見として言います。検証くんの出来はぐんを抜いてると思います。銘柄優先順位を選択できる点やコンボにおいては突入・退避条件をオリジナル指標やストラテジのシグナル数で決めれる点など使用するたびに溜息がでるほど関心させられます。検証くんシリーズでとことん検証すれば、おのずと結果が見えてくると思います。



通常のバックテストについても、検証くんやパイロンと比べてデータの不具合という問題がある上に、資金管理機能は、検証くんと違って何の役にも立たない代物。

同じ値段で検証くんが購入できるのだから、イザナミを買うという選択は、本当にシステムトレードで利益をあげたいと考える人間にとっては、ありえないだろう。


ただし、評価については、システムトレードを提唱している点、また検証くん、パイロンのライバルソフトとして切磋琢磨することによって、より良いツールをわれわれ投資家に提供して欲しいとの思いから、Cとさせていただく。


今後のバージョンアップ等に期待。


イザナミ
この記事へのコメント
こんにちは。
この辛口の記事を読まずに購入してしまった者です。(ちょっと後悔)
最近のバージョンでは上場廃止銘柄の追加などバージョンアップがされているようですがいかがでしょうか?
システムトレード自体初挑戦なので全く手探りの状態です。
Posted by takeru at 2009年03月24日 11:47
システムトレード初心者です。ノーマル検証くんユーザーですが、全体相場判定を加味したバックテストができないので、そういったソフトがないものかと探していたら、イザナミがみつかりました。

検証くんよりも後発であることから、期待感を持って、トライアル版をダウンロードして試用してみたのですが、すぐに違和感を感じました。

それは、ここでお書きになられている通り、突入条件の設定がない、資金管理機能も中途半端、結果をよく見せる為の作為的バックテストなど、お話にならない代物であることがよくわかりました。

コメントの方が書かれておりますが、上場廃止銘柄は、バージョンアップで追加されたようです。しかし、それは本来なくてはならないデータが入るようになっただけなので、最低限の事が追加されたに過ぎませんね。

後発ソフトであるならば、それ以前のソフトのメリットは最低限取り込み、さらに機能追加か低価格化を行って購入ユーザーの満足度を増す努力をして欲しいものです。これでは到底購入には踏み切れそうにありませんね・・・。
Posted by やしち at 2009年05月16日 14:40
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。